「木を植えた男」に救われる日

私は、いつもこの絵本に助けられる。

 

どん底で、もがいているとき

後悔に苛まれたとき

冷酷な孤独の中にいるとき

自信を無くしたとき

悲しみにくれているとき

憎しみで拳を握りしめたとき

嫉妬や劣等感にかられるとき

自分のふがいなさを情けなく思うとき

器の小さな自分が嫌いで、たまらないとき

許せない気持ちが勝ったとき

譲れず、我を張ったとき

自分も人も、信じられなくなったとき

罪の意識にとらわれ逃れられないとき。。。

 

しばしば、何もできない無力感が私を襲い

出口のみえない暗闇が

私の心を支配するときがあります。

 

崩壊した私の精神。

光も届かない遥か深海に沈みもがきながら

それでも、何かにすがりたいと

微かに掴んだ、か細い糸。

 

私はいつも、その

か細い糸(絵本)に救われるのです。

 

その絵本を初めて知ったのは、中学校の頃。

絵のタッチに魅了されたのがきっかけでした。

 

日焼けしないよう机の引き出しに

大切にしまっているその絵本は

私の気持ちが漆黒の暗闇に

落ち込んだときにしか、

引き出しの外にでない絵本。。。(笑)

 

今まで、幾度となく読んだ物語を、もう一度

何度も、何度も、何度も、読み返す。

 

不思議なことに、読むたびに

感じ方や捉え方が変わり、

その度に、勇気をもらう読み応えのある絵本なのです。

 

読むたびに、

ポロポロ、ポロポロと

涙がこぼれる。

 

読む人によっては、

どこに、泣くポイントがあるのか?

と、感じるかもしれないが

私にとっては、心を掴んで話さない物語なのです。

 

この絵本に何度、救われたことか。

そしてまた、今もこうして

寄り添ってくれている。

 

本当に、ありがたい存在♡

 

その絵本とは。。。

 

木を植えた男

 

フランスの作家、

ジャン・ジオノが書いた短編小説。

のちに、フレディック・バック監督が

4〜5年の歳月をかけて、イラストを描きアニメ化。

1987年に、アカデミー短編映画賞を受賞した

「木を植えた男」です。

 

1989年に、フレディック・バック監督が

描き降ろしたイラストを用いて

絵本として出版されました。

 

フレディック・バック氏は、

「クラック!」でも

アカデミー短編映画賞を受賞している監督で

スタジオジブリの宮崎駿氏や高畑勲氏が

影響を受けたと言われる方です。

 

 

ナレーションは、英語ですが

「木を植えた男」の映画がYouTubeに

あがっていました。

すごい、時代になったものです。

 

↓「木を植えた男」約30分の短編アニメ。

↓このYouTubeでは、3回に別れています。

1/3回 https://www.youtube.com/watch?v=Qy-TOIl5a7w
2/3回 https://www.youtube.com/watch?v=M9GPtsoXF8w

3/3回 https://www.youtube.com/watch?v=pBsDvvWPVno

 

 

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