「こそあど」言葉の正しい使い方

日本語には文中で一度、書いた内容を

繰り返さずに伝えられる、

「指示語」というものがあります。

 

「指示語」には、あれ、これ、それ、どれ、

ここ、そこ、あそこ、どこ、etc.

があり、「こそあど」言葉とも呼ばれています。

 

例えば

帰宅すると、テーブルに

大きな花束が置いてあった。

それは、夫からの結婚記念日の

プレゼントだった。

ここに書かれている

「それ」が指示語にあたり

「それ」とは、大きな花束を

指していることが分かります。

花束 ブーケ

 

このように、指示語は

同じ言葉を略しつつ、読み手に

伝えることができる便利なものです。

 

が、

不用意な使い方をすると、

何を伝えたいのかが

分からなくなってしまうことがあります。

 

例えば

マンゴーたっぷりのロールケーキを

モスグリーンの可愛いお皿に

盛りつけました。

これは、私のお気に入りです。

いかがでしょう。

 

みなさんには、文中の「これ」が

何を指しているのか、分かりましたか?

ロールケーキ

 

この文章では

私が気に入っている「これ」について

(1)マンゴーのロールケーキのこと なのか

(2)モスグリーンのお皿のこと なのか

(3)ケーキを可愛いお皿に盛ること なのか

というように、全部で3通りの解釈ができるため

何がお気に入りなのか、分からないのです。

 

このように、何気なく指示語を使うと

読み手が解釈に迷ってしまう

という事態がおこります。

 

解釈が複数になってしまう原因は

指示語と指示語が示す言葉との

距離が遠いことにあります。

 

そのため、できるだけ

近い場所に、指示語と指示語が示す言葉を

置くことが必要です。

 

例えば

(1)のように、ケーキがお気に入りなら

ケーキの近くに指示語を置きましょう。

  ↓  ↓

マンゴーたっぷりのロールケーキを

買いました。これは、私のお気に入りです。

モスグリーンの可愛いお皿に

盛りつけて、みんなで食べました。

 

もし、「こそあど」言葉を使うことで

伝えたい内容が分からなくなるのであれば

指示語を使わずに、書いてみましょう。

 

例えば

お気に入りのマンゴーがたっぷり入った

ロールケーキを、モスグリーンの

可愛いお皿に盛りつけました。

という感じです。

 

 

みなさんは、「こそあど」言葉を

ちゃんと使えていますか。

 

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